たかが練習、されど練習 ーー秋山みなみ

たかが練習、されど練習 ーー秋山みなみ

最近自分で自分自身がわからないという時があります。
外的な要素で心が嬉しくなったり痛んだり、内的な要素で心がはずんだり沈んだり。
自分の気持ちはコントロールできる事だけど、1番向き合うのが難しい。そんな風にわたしは思っています。

先日、全日本テニス選手権がありました。
結果から言うと、あっけなく負けました。

海外遠征から帰国後2週間の隔離と足も痛めていたので練習をできず、1週間の準備期間でやれる事は全てやって望みました。
気持ちの準備としてはどんな結果になっても仕方ない。思う存分やってこよう。という心構えでした。

ですが、いざ試合になるとあまりうまく行かない自分に落胆し、心を閉ざしてどうする事もできずに終了。

試合後は、もうこれは仕方ない。という気持ちと共になんでもっともっとあががなかったんだろう、上手く行かなくてもこのテニスができる環境を楽しめなかったんだろう。と後悔が出てきました。

もちろん後悔が出ない試合なんて絶対にないし、悔しくない試合もないし、全てがうまくいくなんてあり得ません。
むしろうまくいく試合なんて少なくて、うまく行かない中でいかにどう対応するかが大切になってきます。

最初に書いた通り、私は最近自分で自分の考えることがわからなくなることがあり、練習中に心を閉ざすとどうにもできないという不安点がありました。

まあでもそこはどうにかなるだろう。

とそこまでその事と重く受け止めず、向き合いきれていませんでした。
ですが蓋を開けると、練習で向き合いきれなかったことが、ことごとく試合に出てしまい自分でも驚くほどでした。

たかが練習、されど練習。

「練習は本番のように。本番は練習のように。」
小さい頃から口酸っぱくコーチや両親に言われてきて自分自身でも意識していたけれど、これだけテニスをしていてもそこの原点を見落とす事があるのかと自分の甘さを感じ、少しでも弱い自分に負けたり自分に甘いと、そこが結局自分に返ってきて自分自身を苦しめる。

練習での意識がこんなにも大切なのかと当たり前だけれども改めて痛感した一戦となりました。

今回の成長の糧として、もう同じ過ちを繰り返さない為にも、自分自身の気持ちや不安点と徹底的に向き合い、練習に取り組んでいきたいと思います。

ジュニア選手もよく練習や私生活が試合に出るよとコーチやご両親に言われて、そんなことわかってるよ!なんて思う選手もいるかもしれません。
私もその選手の1人でした。
ですが、私のように試合で痛い目をみてからだと非常に勿体無いので(笑)

ぜひこの話を「こんなこと言ってたから自分は気をつけよ!」と心の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。

秋山みなみ