コロナ禍での海外遠征〜準備編〜 ーー秋山みなみ

コロナ禍での海外遠征〜準備編〜 ーー秋山みなみ

私は現在国際大会出場にため、エジプトのカイロに来ております。
2020年2月に遠征に行って以来なので、約1年6ヶ月ぶり、コロナ禍以降初めての海外遠征です。

アスリートのトップ選手ともなれば、色んな設備等が整っている事が多いですが、私たちのような下部の選手は全てを自分で調べ、自分たちで手配しなくてはなりません。
これは弱肉強食の世界なので仕方がない事ですし、嫌ならば強くなるしか道はありません。

まずどの大会に出場するかを決め、決まったら、その国に入国するのに必要な書類を調べ、その次に航空券やホテルの手配です。
航空券やホテルの手配、トランスポート(空港からの送迎)については今までと変わりはありませんでしたが、エジプトは出国する72時間以内のPCR検査とその陰性証明書が必要でした。また他の国とは違って、陰性証明書に医療機関の実印またはQRコードも必要とのことでした。
以前はQRコードがないと入国できなかったそうなのですが、最近医療機関の実印もOKになり、なかなかQRコードを出してくれる医療機関がなかったため非常に助かりました。また他の国はワクチンを打ってなくてはいけなかったり、インビテーションレターや大会開催承認書が必要な国もあるそうです。

今回出発前にしたことは、PCR検査をして陰性証明書を出してもらうことと両替です。
PCR検査については国内大会出場の際に受けた自宅用キットの経験しかなかったため、他の選手から教えてもらったり調べたりして、一番安かったチームメディカルクリニック新宿に検査に行きました。ちなみに料金は2万5000円です…(泣)
https://www.shinjuku.team-medical.or.jp/

予約時にパスポートの情報などを事前に記入していたため、現地についてからは本人確認を行い、検査場に案内され、鼻に綿棒を突っ込まれて「いたっ!」と思った頃には終わっていました。滞在時間は5分ほどで、検査結果もアプリで確認する事ができ2~3時間後には結果が送られてきました。
今回私は実印が必要だったので、次の日にまた検査場に行きましたが、普通は送られてきたPDFを自身で印刷すればいいそうなので、本当に簡単に検査することができます。

陰性証明書

実際にこの書類を空港に持って行き、チェックインカウンターで受け取ったエジプト入国に必要な書類を記入してから、入念な書類チェックを受け無事出国する事ができました。
今回はカタール航空を使用し、成田空港→Doha→Cairoの経由でしたが、成田からドーハまではそこまで混んでいなかったものの、ドーハからカイロはほぼ満席で、マスクも着用は義務ですが、していない外国人が多かった印象でした。

成田空港

フライト中は以前と変わらず、ドーハでのトランジットも4時間ほどありましたが、ラウンジで快適に過ごす事ができました。
カイロ空港についてからは、陰性証明書とコロナ用の入国審査の書類の確認するスタッフが2人しかおらず長蛇の列ができてしまったり、通常の入国カードを機内で枚数が足りずにもらえず、外国人用の入国カードを探すのに手間どったり(結局なくて、スタッフからエジプト人用の入国カードをもらい、現地の親切な方に教えてもらいながら記入しました)、VISAの購入や荷物のピックアップに時間がかかり、到着してから空港を出るまで2時間ほどかかりましたが、なんとかつく事ができました。

ドーハラウンジでの食事

コロナが流行しだした2020年2月に遠征に行った時の方が空港に緊迫感を感じたので、日本での準備の段階では、やっぱり今までのような海外遠征にはならないのだろうなと感じていましたが、いざ出発してみると違うのは、書類の審査が長いことくらいで、あまり以前と大差は感じませんでした。

今回は遠征までの準備から現地の空港につくまでのことについて触れましたが、次回はホテルや試合会場について触れていきたいと思います。
このコラムが、この状況下で少しでも誰かの役に立てたら幸いです。

秋山みなみ