コーディネーション能力  ーー秋山みなみ

コーディネーション能力  ーー秋山みなみ

皆さんは幼少期、どんな場所でどのように過ごしていましたか?

よく「6歳までの環境が重要」「人の一生は12歳までに決まる」なんて言われています。
大人になっても自分の意思次第で変えられることは多いし、全てまでは決まらないと思いますが、幼少期の環境や何をしてきたのかは重要だと思います。

私は幼少期、学校の昼休みは必ず校庭で遊び、帰宅後はすぐランドセルを置いて友達と遊びに行く、とにかく活発な少年のような子供でした。
ボール遊びをしたり、なんにもない公園でその日いる人数に合わせて遊びを考えたり、ただひたすら木登りをしたり・・・。
本当に今考えると、よく色んなことを思いついて楽しく遊んでいたなと感じるくらいです。

現在はトレーニングを積んで、高校生で50m7秒台前半、マラソン大会もそれなりに上位を取れるくらいの人並み程度の運動神経ですが、実は小学生の低学年の頃は、50mも9秒台、マラソン大会でも上位に入れないくらい運動神経が良くありませんでした。
ですが、当時からコーディネーション能力にだけは長けている方で、その能力がよくなった理由の一つが、幼少期の過ごし方のおかげなのではないかと思っています。

そもそもコーディネーション能力とはなんなのか。

旧東ドイツで生まれたアスリートの能力向上のための理論で、状況に合わせて「体の動き」や「力の加減」を調整する能力のことです。
私たちの体がスムーズに動くのは、脳がどう動くのかを神経を通して、筋肉に伝えているからですが、コーディネーション能力は、幼少期に伸ばすべきと言われており、12歳の時点で100%まで発達してしまいます。

実際に日本のトップアスリートの半数以上は、幼少期に毎日2時間以上遊んでいたという統計があり、さまざまな動きを経験すればするほど、神経系は刺激され、運動神経がよくなるとされています。
中には、まだゆりかごに揺られている頃からモビールをつけて、お子さんに自然と目のトレーニングをさせるなんてことを実践されているご両親もいるそうです。

自由に体を動かし遊ぶ中で、時には危険を察知して対応する。
もちろん木登りをしていて、頂点に行ったらそこから落下した。なんてこともありましたが、そういう経験も含め、たくさん様々な場所で遊び、予想もできないことに自身で対応していくことが、コーディネーション能力向上につながると思います。

今は自由に遊べる公園が少なかったり、この状況下で制限等もあり、なかなか難しい状況です。
ですが、特に小さいお子様のご両親や指導者の方は、積極的に自由にお子様外で遊ばせてあげて、可能性を最大限に発揮させる手助けをしてみるのも能力向上のきっかけになるかもしれません。

秋山みなみ